たったひとりの貧乏出版社、再海社。誰か助けて!

2004年1月27日(更新日)

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たわごと

再海社の本

 たったひとりの貧乏出版社です。

 『種子島へ』『とからへ』『時間の澱』『犬も歩けば』そして『誰か助けて!』を出版。誰か私を助けて!

 以下の文は清水哲男著『時間の澱』(再海社文庫)の最終ページに掲載したわたしの夢を真面 目に吐露した一文である。

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 再海社文庫発刊にあたって

 離島で生まれ育った私は、島への愛情だけは誰にも負けない。その思いは、再海社という社名にも込められている。

 少年の頃の私は、故郷としての島が大好きだったにもかかわらず、本土をめざし、東京をめざしていた。自分に必要なものは、島にではなく、本土と呼ばれる島の大都市にこそあると思い込んでいた。東京の大学に進学し、そして故郷の種子島には帰らず、鹿児島で職に就いた。しかし、こころの中には埋めることのできないすき間があり、そこには耳をすませば小さな音が流れていたのだが、それが何の音かは長くわからなかった。

 やがてそのすき間は大きくなり、音もはっきりと私の耳にとどくようになった。それは子どものころからいつも背景に流れていた潮騒の音だったのだ。私に必要なものは何もないと思い込んでいた島にこそ、私の求めるものがあった。この国の端っこだと言われる島にこそ、この国が抱える問題の本質があるのだ。そのことに気づいたとき、私はためらうことなく出版を生業とすることとした。自身の微力を顧みず、離島と離島を抱えるこの鹿児島の現状を広く伝えていこうと決心したのだ。願わくば、これからの離島文化、鹿児島の文化を創り出し、育てていこうとする若い人々と手を携えてこの事業を進めていきたい。

 再海社文庫は、そのような若い、無名の書き手にこそ、大きく門戸を開くものである。

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 出版社であるからして奉仕という訳にはいかない。そこは理解していただきながら、どうだ、ここへ訪ねてきたあなた。本を出版してみないか。

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